この方のお悩みと経過
二年以上前から左右の手の痺れがあり困っている。手首から先全てが痺れていて、特に左右の親指・人差し指・中指の第一関節から先は感覚があまりない。両手とも握力が低下している。右手は針を持つことができなくなった。ぞうきん絞りが出来ない。整形外科や様々な療法を受けたが良くならず、ますます悪化している。慢性的な肩こりは以前からあった。
来院時の症状
左右第1・2・3指の指先 感覚鈍麻
手首から先は常にぼわーじんじんと痺れている感じがする
左右指関節屈曲 筋力低下
右母指対立筋 筋力低下 萎縮
右猿手
左右第1~3指のDIP関節は変形しているが現在は炎症や痛み、腫れはない
リウマチ検査は陰性
頸椎の運動に伴う痺れなし
施術後の経過
施術は神経を圧迫している筋の緩和操作を行い絞扼を解消する事と手根管(正中神経と指の屈筋の通り道)のスペースを広げるための関節の矯正を行った。指先の感覚異常に対して超音波療法を行った。
一回目の施術後には握力回復。痺れの変化はなし。
週一回のペースで7回施術した後は痺れは80~90%まで減少。普段はほとんど痺れを感じないまでに改善。雑巾絞りも行えるようになった。左第3指の指先の痺れだけ50~80%の改善度合い。
現在は手指を使う仕事をした後には少し痺れ感が出るが、筋力は問題なし。指関節のDIP関節(第一関節)の変形性関節症があるので、手指を使い負担がかかると末梢の血管と神経に圧迫が起こり痺れが出現する。負担の掛からない物の持ち方や手の使い方を指導し、定期的な施術を行っている。
担当 コメント
この方のケースでは、正中神経の絞扼によるものと変形性関節症による末梢の神経と血管の圧迫が原因でした。 正中神経の絞扼が起こる主な場所は円回内筋や浅指屈筋群や手根管です。このケースではその3つの場所で神経の圧迫が起こっていました。圧迫の起こる場所によって症状が変わってくるので鑑別が必要です。
また、指のDIP関節の変形が著しく、指先が30°側屈している箇所がありました。長期に渡りDIP関節で血行不良や神経の軽い圧迫が起こっており関節そのものも変形しているためにこの症状に対しては定期的な施術が必要でした。本人が根気よく通院されたのも改善に繋がりました。 痺れや関節の痛みでお悩みの方はトリニティカイロプラクティックをご利用ください。
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