胸郭出口症候群を改善するための理想的な寝る姿勢と対策

胸郭出口症候群で悩まされる方は、寝る姿勢が症状に大きく影響することをご存知でしょうか。本記事では、症状を少しでも楽にするための効果的な寝方や日常生活での注意点について詳しく解説します。

記事監修者から一言

トリニティカイロプラクティックの吉野です。私は、2万5千件以上の方にカイロプラクティックケアを行ってきました。「胸郭出口症候群は、首や肩、腕に痛みやしびれを引き起こす症状です。適切な寝る姿勢を取ることで、症状を軽減し、回復を促進することができます。この記事では、胸郭出口症候群の改善に効果的な寝姿勢についてご紹介します。ぜひ、毎日の睡眠で体の負担を減らして、快適に過ごしてください。」

主な資格

応用理学士(医科学)
Bachelor of Applied Science(Clinical Science) -Australia-
カイロプラクティック理学士
Bachelor of Chiropractic Science -Australia-

胸郭出口症候群とは?

症状の概要

胸郭出口症候群は、神経や血管が圧迫されることによって痛みやしびれを引き起こす状態です。肩や首、腕、手のしびれや痛み、冷感、むくみなどの症状が現れることが多く、日常生活に支障をきたす場合もあります。

発症する原因

胸郭出口症候群の発症原因は、主に以下のものが挙げられます。

*長時間の不良姿勢:猫背や肩をすくめた姿勢など、首や肩の筋肉が緊張し、神経や血管を圧迫する状態が続くと発症しやすくなります。
*使い過ぎ:パソコン作業やスポーツなど、同じ動作を長時間繰り返すことで、肩や首の筋肉が疲労し、神経や血管を圧迫する可能性があります。
*外傷:交通事故やスポーツ中の怪我など、肩や首に強い衝撃を受けた場合、神経や血管が損傷し、胸郭出口症候群を発症することがあります。
*生まれつきの骨格の異常:鎖骨や第一肋骨の異常など、生まれつき骨格に異常がある場合、神経や血管が圧迫されやすくなります。
*腫瘍:胸郭出口付近に腫瘍が発生した場合、神経や血管を圧迫し、胸郭出口症候群の症状を引き起こすことがあります。

症状の特徴

胸郭出口症候群の症状は、神経や血管の圧迫される部位によって異なります。

*神経が圧迫された場合:肩や首、腕、手のしびれや痛み、感覚異常などが現れます。
*血管が圧迫された場合:腕や手の冷感、むくみ、疲労感などが現れます。

また、症状は夜間に悪化することが多く、睡眠の質を低下させることもあります。

理想的な寝る姿勢

仰向け寝の利点

仰向けで寝ることで、首や肩の筋肉がリラックスし、神経や血管への圧迫を軽減することができます。また、呼吸がしやすい姿勢であるため、睡眠の質を高める効果も期待できます。

横向きで寝る場合

横向きで寝る場合は、腕を圧迫しないように注意が必要です。腕を体の横にまっすぐ伸ばした状態や、枕の上に腕を乗せて寝るなど、腕が圧迫されない姿勢を心がけましょう。

枕の選び方

枕は、首の自然なカーブを維持し、首への負担を軽減できる高さが重要です。低すぎる枕は首を反らせた状態になり、高すぎる枕は首が前に傾いた状態になり、いずれも神経や血管を圧迫する可能性があります。自分に合った高さの枕を選び、快適な睡眠を確保しましょう。

寝具と環境の重要性

マットレスの選択

マットレスは、体圧を分散し、身体への負担を軽減する役割を果たします。硬すぎるマットレスは身体への負担が大きくなり、柔らかすぎるマットレスは身体が沈み込み、姿勢が悪くなる可能性があります。自分に合った硬さのマットレスを選び、快適な睡眠環境を整えましょう。

寝室の環境設定

寝室の環境は、睡眠の質に大きく影響します。室温は、涼しく、静かな環境が理想です。また、照明は暗く、遮光カーテンなどで光を遮断することで、質の高い睡眠を得やすくなります。

ライフスタイルでの対策

日常的なストレッチ

肩や首周りの筋肉をストレッチすることで、筋肉の緊張を和らげ、神経や血管への圧迫を軽減することができます。

*肩甲骨を寄せるストレッチ:肩甲骨を寄せるように腕を後ろに回し、肩甲骨を意識して数秒間キープします。
*首を左右に倒すストレッチ:頭を左右にゆっくりと倒し、首の筋肉を伸ばします。
*首を回すストレッチ:首をゆっくりと円を描くように回します。

これらのストレッチを毎日行うことで、肩や首の筋肉の柔軟性を高め、胸郭出口症候群の予防や改善に役立ちます。

デスクワークでの注意

長時間のデスクワークは、肩や首の筋肉を緊張させ、胸郭出口症候群の発症リスクを高めます。

*姿勢に気を付ける:猫背にならないように、背筋を伸ばして座るように心がけましょう。
*定期的に休憩を取る:1時間に1回は席を立って、肩や首をストレッチしたり、軽い運動をしたりしましょう。
*目の疲れを予防する:パソコン作業中は、こまめな休憩を挟み、目を休ませましょう。

デスクワークでの姿勢や休憩を意識することで、胸郭出口症候群の予防に繋がります。

まとめ

胸郭出口症候群の理解と対策

胸郭出口症候群は、神経や血管が圧迫されることによって引き起こされます。適切な姿勢や睡眠、ストレッチなど、日常生活での対策を心がけることで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を送ることができます。

もし、症状が改善しない場合は、早めに当院へご相談ください。