ベンチプレス中に肩の痛みを感じる方は少なくありません。この記事では、その原因を明らかにし、適切な対策方法をご紹介します。正しいフォームや治療法を知って、肩の健康を守りましょう。
目次
記事監修者から一言
トリニティカイロプラクティックの吉野です。私は、2万5千件以上の方にカイロプラクティックケアを行ってきました。「ベンチプレスは非常に効果的な筋力トレーニングの一つですが、肩に痛みを感じることがある場合、フォームや負荷、または体の使い方に問題がある可能性があります。肩の痛みを放置すると、さらに悪化してしまうこともありますので、早期の対処が重要です。この記事では、肩の痛みを軽減し、安全にベンチプレスを行うための方法について解説します。ぜひ参考にして、痛みなくトレーニングを楽しんでください。」
主な資格
応用理学士(医科学)
Bachelor of Applied Science(Clinical Science) -Australia-
カイロプラクティック理学士
Bachelor of Chiropractic Science -Australia-
ベンチプレス中の肩の痛みの原因とは
フォームの問題
ベンチプレスは、上半身の筋肉を鍛えるための非常に効果的なエクササイズですが、適切なフォームで行わなければ、肩に過度な負担がかかり、痛みを引き起こす可能性があります。特に、肩の角度やバーの軌道が重要です。肩の角度が適切でない場合、肩関節に過剰なストレスがかかり、痛みや怪我につながる可能性があります。また、バーの軌道が安定していないと、肩に不必要な負担がかかり、痛みを悪化させる可能性があります。
肩の柔軟性の欠如
肩周りの柔軟性が不足すると、ベンチプレスを行う際に、肩関節の可動域が狭くなり、無理な力がかかる可能性があります。肩の柔軟性を高めることで、肩関節の可動域を広げ、肩への負担を軽減することができます。
筋肉のアンバランス
ベンチプレスでは、胸筋、肩の筋肉、背筋など、多くの筋肉が協調して働きます。特定の筋肉だけを鍛えすぎて他の筋肉が弱くなると、肩に負担がかかりやすくなります。特に、胸筋と背筋のバランスが崩れると、肩甲骨が正しい位置に安定せず、肩に痛みを感じやすくなります。
肩の痛みを招く具体的な病状
インピンジメント症候群
インピンジメント症候群は、肩の腱や筋肉が肩の骨とぶつかることで炎症が起きる状態です。ベンチプレスなどの腕を挙げる動作を繰り返すことで、肩の腱や筋肉が肩の骨に挟まれ、炎症を起こしやすくなります。インピンジメント症候群は、肩の痛み、可動域の制限、肩の動きによる痛みなどの症状が現れます。
腱板損傷
腱板損傷は、肩の回旋筋腱が損傷することで引き起こされ、痛みと動作制限を伴います。腱板は、肩の関節を安定させ、腕の動きをスムーズにする役割を担っています。ベンチプレスなどの動作で肩に強い衝撃が加わると、腱板が断裂したり、部分的に損傷したりすることがあります。腱板損傷は、肩の痛み、可動域の制限、腕の力低下などの症状が現れます。
肩周辺のストレッチとエクササイズ
肩を柔らかくするストレッチ
肩の柔軟性を高めるストレッチを行うことで、肩の可動域を広げ、肩への負担を軽減することができます。肩のストレッチには、肩関節の可動域を広げるストレッチ、肩甲骨を動かすストレッチなどがあります。肩関節の可動域を広げるストレッチとしては、腕を前に伸ばして肩を回すストレッチや、腕を後ろに伸ばして肩を回すストレッチなどが効果的です。肩甲骨を動かすストレッチとしては、肩甲骨を寄せたり、離したりするストレッチなどが効果的です。
肩甲骨のストレッチ
肩甲骨を意識したストレッチで、肩周辺の柔軟性をさらに向上させます。肩甲骨は、肩の動きに重要な役割を果たしており、肩甲骨の柔軟性が不足すると、肩の可動域が狭くなり、肩への負担がかかりやすくなります。肩甲骨のストレッチには、肩甲骨を寄せたり、離したりするストレッチ、肩甲骨を上下に動かすストレッチなどがあります。肩甲骨を寄せたり、離したりするストレッチとしては、壁に手をついて肩甲骨を寄せたり、離したりするストレッチなどが効果的です。肩甲骨を上下に動かすストレッチとしては、腕を肩の高さまで上げて肩甲骨を下げたり、腕を下げて肩甲骨を上げたりするストレッチなどが効果的です。
正しいフォームで肩の負担を減らす
ベンチプレスの正しい姿勢
ベンチプレスを行う際は、正しい姿勢を意識することが重要です。正しい姿勢で行うことで、肩への負担を最小限に抑え、安全にトレーニングを続けることができます。ベンチプレスの正しい姿勢は、肩甲骨を寄せて胸を張る、肩と肘を一直線上に保つ、お尻をベンチにつけたまま背筋を伸ばすなどがあります。肩甲骨を寄せて胸を張ることで、肩関節の安定性を高め、肩への負担を軽減することができます。肩と肘を一直線上に保つことで、肩関節に過剰なストレスがかかるのを防ぎます。お尻をベンチにつけたまま背筋を伸ばすことで、体幹を安定させ、肩への負担を軽減することができます。
バーベルの持ち方
バーベルを持つ位置や角度も、肩への負担軽減に大きく影響します。バーベルを握る位置は、肩幅よりやや広めに握るのが一般的です。バーベルを握る角度は、肩の角度と一致するように、やや斜め上に握るのがおすすめです。バーベルを握る位置や角度を調整することで、肩への負担を軽減することができます。
肩の痛みが気になる時の対処法
休息とアイシング
肩に痛みを感じた場合は、無理に続けるよりも休息とアイシングで炎症を抑えることが重要です。痛みを感じた場合は、すぐにトレーニングを中止し、患部を冷やしましょう。アイシングは、炎症を抑え、痛みを軽減する効果があります。アイシングは、一度に15~20分程度行い、1時間おきに繰り返すと効果的です。
専門家への相談
症状が改善しない場合は、専門家に相談してケアを受けることをお勧めします。肩の痛みは、様々な原因が考えられるため、自己判断でセルフケアを行うのはリスクを伴います。症状がこれ以上強くなる前に当院へご相談ください。