左顔面神経麻痺 60代男性

この方のお悩みと経過

横浜市在住の60代男性が顔面麻痺をきっかけに体調管理の一貫で当院へ来院。朝起きて左半分の顔面が動かないことに気づき救急車で病院へ行き各種検査をした。最近忙しく、免疫が落ちていたのか、顔の帯状疱疹(ラムゼーハント症候群)と言われた。左の顔が動かないためリハビリを2か月続けたが、かろうじて目と口は閉じられるが、他はピクリとも動かない状態。病院でのリハビリ期間も終わったので、自身で体調管理をしようと思い当院へ来院。

来院時の症状

・眼輪筋、口輪筋の力が入りづらいが閉じることはかろうじてできる

・口に空気を含ませると左側から漏れる

・眉毛を挙げることが出来ない。

・左半分の顔は表情がない

・右半分に比べ、左半分の顔はしわが浅い

施術後の経過

本人の自覚はないが、首回りの筋肉に強い緊張があり全身的に張りが強くなっている。姿勢も丸まっていたので、良い姿勢が取れるように骨格の矯正を行い、過緊張状態の筋肉をリラックスできるようにアプローチを開始する。

また、顔の筋肉についても血の巡りを促す様に施術を行う。

初めの1ヶ月の間に3回の施術を行った。左の顔を少し動かせるようになる。顔のこわばりが少なくなってきたので手で補助をして行う顔のエクササイズを処方する。続けて2か月の間に3回施術を行った。この頃から顔が明らかに動かせるようになってきた。特に口角を挙げる事や、眉毛を挙げることが少しづつできるようになり、表情も柔らかくなった。

続けて2か月の間に4回施術を行い、目や口を閉じることは問題なく出来るようになり、眉毛も右の3分の2を左側も挙げられるようになる。おでこのしわも左右差が小さくなり、表情が自然な感じになる。

担当者コメント

神経の損傷後、約3ヶ月が神経を再生を促せる大事な期間と言われています。この期間にリハビリをすることで、その後の神経の回復に影響を与えます。

本症例では症状を発症してから早くに病院へ通うことが出来たため神経の損傷は最小限にとどめられたと考えられますが、リハビリをしても顔の筋肉の動きが芳しくありませんでした。経過をお伺いして、まだまだ顔の動きが改善する余地があると考え、身体的な所見を中心に施術を進めていきました。本人の努力も相まって自然な表情になるところまで回復しました。神経の損傷の程度によって100%元通りになる症状ではありませんが、病院でのリハビリ期間をすぎてもあきらめずに努力した結果が功を奏したと考えます。

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